エンジンなどに入れる添加剤は液体が主流になっている。モリブデン系もあったが,二硫化モリブデンは手が黒く汚れるなどの不評もあって,市場から姿を消している。
 今回は,3種類を混合させるという添加剤を試した。これは新製品ではなく10年以上の実績があるもので,自動車雑誌の広告などで目にした人がかなりいるはず。 潟pワーハウス・アクセルが扱っているもので,固体潤滑剤のボロン系パウダーのマイクロセラ(50g)/テフロン系パウダーのマイクロフロン(120g)/金属表面処理のメタルチューニング──というのが3種類でフルセットになる。 以前から気にはなっていたが,今回ようやく紹介できることになった。
固体潤滑剤の働き
 エンジン内部の摩耗部品は,主にクランクメタル/ピストンピン/シリンダとピストン/ピストンリング。摺動抵抗が
大きいカムシャフトのカム山とタペット 部分はエンジンオイルの油膜が形成されない境界面接触なので,潤滑性の面で最も厳しいところ。
 今回紹介する固体潤滑剤が必要とされるのは,このカムフェイス面。 隙間がなくて油膜の保持が期待できないこの部分では,エンジンオイルのなかに固体潤滑剤の微粉末(テフロン/ボロン)が含まれていると,狭いこの部分で粘って, 広いところにいくと元の粘度にもどる「チクソトロピー」と呼れる特性ができる。 このチクソトロピーによって,カムフェイス面や衝撃荷重の多いピストンやシリンダ,ピストンピンまわりにおいて極めて磨耗が少なくなり,フリクションロス(発熱低下)が効果的に低下することは,潤滑油業界でもよく知られていること。 ピストンやシリンダには熱膨張のためにクリアランスが30μ(ミクロン)ほど設けられているので,ピストンリングが張力でシリンダ壁に接触しても,燃焼ガスの
224 自動車工学・2004年2月号
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