2006富士10時間耐久でクラス優勝した谷野氏とエッセ

群馬県から自走納車して下さった渇ヤ咲の有賀取締役
ガソリン代高騰や温暖化防止で燃費の良い車に乗り換えるとすると、軽カーかハイブリット・カーが候補になると思う。軽カーでもエッセ・エコは、実走行でハイブリット・カーと同等の燃費まで行くらしい。同等であれば、車両価格や製造、廃棄に係わる総合的なエネルギーを計算すると、温暖化防止と経済性ではエッセ・エコに軍配が上がる。昨年の富士10時間耐久で、弊社サポートの元ダイハツ・モータースポーツ担当の谷野氏がドライブするエッセが、強豪のビート勢を抑えてブッチギリの成績で優勝し、サーキットに於ける高速走行でも、9.73km/lと言う省エネ性を持っているのが判明した。エッセの一番安いバージョンはエコ(定価682,500円)でマニュアル・ミッションのみしか用意されていないが、ATに較べて駆動系の伝達効率が高く、燃費も優れているしスポーツ走行にも向いている。しかしながら、中古車市場でのエコは、新車に近い価格で売られていて驚いた。幸い、群馬県安中市にあるスクイーズ渇ヤ咲さんが走行1800kmでABS、CDデッキ、ETC、ミドルバイザー付きなのに格安で展示してあるのが見つかり、電話にて問い合わせしてみた。とても感じの良い専務さんの対応に気を良くして、即断で注文してしまった。エコの購入目的をお話した所、共鳴していただきとても良い条件と自走による納車まで確約していただいた。専務さんの話で、このエコは安中市内を22km/lの燃費で走るそうです。

ECOは鉄チンホイールなのでアルミ・ホイールに交換

足元が締まり、フィアット・アバルト風に見えなくもない!
安さが売りのエコは、軽自動車ぜんとした鉄チン・ホイールが装着されている。これでは、せっかくのスポーツ性能の高いエッセも可愛そうなので、同じくネットで安売りタイヤ、アルミ・ホイールを探してみた。ありました、ありました激安タイヤ・ホイール販売店のHITZさんが、軽カー用タイヤ・ホイールセットを激安で売っていました。谷野氏のアドバイスする、タイヤ選択の幅の広い14インチ径のホイールとピレリー・ドラゴンがセットされで53800円也。アルミ・ホイールはツーピース風のレアシングF1。偽ツーピースなんですがカッコ良い事請け合い。電話で問い合わせすると、ここもなかなか親切で担当者が女性ながら、やけに専門知識が豊富。実際、サーキットに取り扱い製品を持ち込み、テストしたりして品定めをしているのだそうだ。

翌々日、佐川の代引にて届いたタイヤ・ホイールの取り付けを純正ジャッキを使って行った。交換作業は15分程であっけなく簡単に終わった。 これでエッセの足元が引き締まり、サソリのマークのフィアット・アバルト695SSか、モンテカルロ・ラリーで向かう所敵無しだったミニに見えなくもない(歳が判ってしまいそう)。

純正(タイヤ幅が細く、軽いので燃費では有利)の145/80R12インチ・タイヤから155/55-14インチに替えた効果は劇的だ!純正12インチ・タイヤでも言われるほどの不安定感は無かったが、固めのゴツゴツ感は有るものの、155/55から伝わってくる安定感は抜群である。試しに急なコーナー(30R位)を攻めてみたがフニャフニャ感はなく、今まで乗った車の中でもトップレベルのコーナリング特性になっている。ただし、60R位のコーナーを攻めると車速がかなり速くなるせいか、フニャフニャ感があり緊張してしまった。これは足回りと言うより、台型のボディーに発生している空力的揚力のせいではなかろうかと思う。この問題点については、今後パワーアクセレーターのショックへの装着とかでどこまで改善できるか実験してみたい。

4ドアなのでセンターピラーが中央にありボディー剛性大!

後ろ姿は,イタリアンなフィアット・チンクエチェント風?
自然吸気エンジンで最高の動力性能を発揮させる為か、ボディーは超軽量に仕上がっている(車体重量700kg)。当方の見るところ、4ドアにすると後部座席の乗り降りが楽なだけでなく、開口部が小さくなりセンターピラーをど真ん中に持って来れるので充分強度が保たれるのだろう。また、真横から見て台形なのも、強度を持たせるには理想的な形状である。

4人乗車しても、リアには手荷物を複数個置ける位のスペースがあるのにはご立派! 



イタ車みたいにシンプルながら、素性が良さそうな足回り

レギュラー仕様ながら高圧縮比10.8のエンジン!
足回りを覗いてみると、非常にシンプル(バネ下重量が軽い)ながら、路面追従性の良さそうなサスペンションを持っている。 ボディー腹面には、強度を高める為の補強リブが通っていて安心感がある。

搭載されている660cc3気筒エンジンは、レギュラー仕様ながら圧縮比が10.8とヨーロピアン・スポーツカー並みの高圧縮比になっている。 リッターカー・エンジンのボアを狭くして作ったエンジンらしく、ロング・ストロークになっている。運転してみると、小排気量ながら、エンストの心配なくクラッチをミートできるのには正直驚いた。高圧縮比とロング・ストロークの組み合わせで、頼もしくも心地よいエンジンのバイブレーションと共に、低速回転域からゴリゴリする程の大きなトルクで加速する。1200ccのフィアット・チンクエチェントのパワーウェイトレシオ(12.4kg/ps)と同等な700kgのボディーと58PSのエンジンの組み合わせにより、豪華装備満点の900kg前後の車体に、過給器付きエンジンの軽カーより速いのではと感じてしまう。事実、港区内の信号グランプリではトップを切って加速してしまう。

某自動車メーカーの技術の方から聞いた話だが、軽カーのエンジンは超高性能スポーツカーのエンジンと同じ程、細心の注意を払って組まねばならないそうだ。考えてみたら、軽カーのエンジンは自然吸気でも58PSを叩き出している。リッター換算で90PSと、一昔前のレーシングカー並みの馬力である。しかも、それをレギュラー・ガソリンで可能にしているのだ。もしハイオク仕様ならば、圧縮比は12程度まで持って行けるから、リッター100PS超のレーシング・エンジンになってしまう。自然吸気でこのパワーだから、64PS規制が無ければターボ・モデルは90PS出ていてもおかしくない。もしかすると、軽カーのエンジンって、身近だが最もF1に近い技術が応用されているのかもしれない。これらの小型で高性能エンジンは日本のお家芸らしく、日本の軽カーをフル・コピーした中国版軽カーは、排気量を800ccにしても馬力で日本の軽カーに勝てないそうだ。

そんな訳で、軽規格と言う世界でも類を見ない特殊な枠の中で洗練されてきた省エネの軽カーは、海外では真似できない日本の誇る工業製品である。製造段階での消費エネルギーや燃費から、温暖化防止の切り札にもなる日本の軽カーは、今後の貿易立国日本の大切な輸出工業製品の柱にもなるのではなかろうか。

リッターカーに比較して耐用年数が短いと言われる軽カーだが、理由はレーシング・エンジン並の高性能エンジンを小馬力の故にフル・スロットルで稼動させる状況が多いからだ。リッターカーの感覚でオイル・メンテナンスを行っていると、10万kmに達する前にエンジンにガタが来てしまう。自然吸気でもオイル交換は3000kmごとにするべきだ。過給器付きでブーストアップしていると、化学合成オイルでも2000kmが限界となる。このインターバルを守らないと、エンジン・オイルは急速に劣化してスラッジが発生し、エンジン内部が汚れると共に磨耗が一段と激しくなる。こんな理由から、レーシング・エンジン並の軽カーのエンジンには、優れたオイル添加剤も必需品となるのだ。もともと、しっかりとした材質と高い精度で作られているエンジンだから、オイル・メンテナンスさえしっかりしていれば数十万kmは充分に走れる耐久性は持っている。



計器類はスピードメーターだけのシンプルなコンセプト

BLITZ・R-VIT i-Colorとパワーメーターを取り付けた
エコには、スピードメーター以外のメーターは付いていない。勿論、シンプル・イズ・ベストだから実用上は、まったく不便を感じないどころか好感さえ持てる。しかしながら、今後の軽カーの実力検証とスポーツカー的な使用を考えると、どうしてもタコ・メーターや水温計は欲しい。そこで見つけたのが、BLITZ製のR-VIT i-Colorだ。これは、最近の車なら故障診断用カプラーに接続するだけで、種々のエンジンからの情報を表示してくれるので便利だ。ただ、回転数の表示には1秒程度の遅れがあり、タコ・メーターを見ながらのシフト・チェンジは無理がある。逆に遅れを利用して、ピーク・ホールド値を読み取るのには便利なので、オーバー・レブ防止には使える。


165/55-14インチ・タイヤホイールは転がり抵抗が大きく重い

パワーメーターでやっと51PS
エンジンの慣らしが終わっていない状態なので吹け切らせないせいもあるが、12月29日の時点で52ps、30日の再トライでは51PSにしか達しなかった。29日より気温が高くなったせいで1PSマイナスになったのかもしれない。慣らしが完全に終わっていないとは言え、BLITZのパワーメーターは表示する馬力の値が辛そうなので、簡単には58PSはマークできそうもない。

なかなかカタログ馬力が出ない理由を考えたが、純正より幅広のタイヤに原因がありそうだ。試しに、勾配5%程の坂をニュートラル走行で下ってみた。たった60km/hで釣り合いが取れてしまい、それ以上速くならない。これから、60km/h時の消費馬力を計算してみた。車両総重量をドライバー、燃料込みで800kgとし、5%勾配なので800kgの5%の40kgが走行抵抗と計算できる。60km/hを秒速にすると、60000m/3600秒から16.6m/秒。消費馬力=40kgx16.6m/75kgm=8.85PS。この値は、軽カーとしては大きめと思われる。純正タイヤから幅広タイヤとアルミホイールに交換すると、燃費で2km/l程悪化するとの話もある。155/55-14インチのタイヤ・ホイールは、手で持つとかなり純正より重いし、幅広なので転がり抵抗も大きい筈だ。パワーメーターは加速度によって馬力を計算するので、重いタイヤ・ホイールによる損失は大きい。転がり抵抗と重い慣性モーメントからして5PS程ロスしているとすると、51PS+5PS=56PSとなり、カタログ値に近いのではないだろうか。

軽量で抵抗の小さい純正145/80R12に戻した

カタログ値ピッタリの58PSを計測
タイヤ・ホイールを 純正145/80R12に戻して、例の5%程の坂を空走で下ったら70km/hまで速度が上がった(転がり抵抗で2.48PS減)。再度パワーを図りなおしてみたら、前回と同じ感じで引っ張って55PSをマーク(転がり抵抗で2.48PS減+加速抵抗1.52PS減)。やはり、計算通り、幅広タイヤに重いアルミ・ホイールで4PSを損していた。また大きな抵抗のせいで、なかなか7000rpmまで持って行けなかったのが、もう一度チャレンジして、思い切り引っ張ってみると7000rpmをオーバーし、遂に58PSをマークした。重いワイドタイヤ・ホイールが、非力な軽カーのエンジンに如何に負担を掛けるか、またカタログ馬力ピッタリの馬力を示すパワーメーターの正確さに驚いた次第である。テストの高速走行で、特に純正タイヤ・ホイールの高速安定性に不安感は無かったので、レースにでも参加しない限り、ワイドタイヤとアルミ・ホイールを装着する理由はまったく無い。メーカーのグレードで、カスタムはアルミ・ホイールが純正装着されているが、加速、燃費や価格の点で、お買い得なのはエコ・グレードと言う結論に至った。



世界最高の吸入効率を誇るPOD型エア・フィルターを装着

メタルチューニング+吸気抵抗減で65PSマーク?
純正エアクリーナー・ケースは複雑な内部構造で吸気音の低減を図りながらも、高回転まで追従する空気の供給を可能にしている。しかしながら、レーシング・エンジン並の特性を持つこのエンジンには、それなりの吸気系をと思い、Mレーシング・チームも採用しているオーストラリア製PASS・FILTERのPOD型のジムニー用を、パワーアクセレーターの特性を持たせた60φアルミ製パイプを利用し接続してみた。

吸気系の抵抗を減じると、低速トルクが細くなると言われているが、心配する程の影響はなく気持ち良く加速してくれた。アクセルを踏み込むと中速域から吸気音のカン高い咆哮が始まり、小気味良く加速する感じはレーシング・カーを操っている錯覚に囚われる。高回転域においては若干、燃料不足を感じたので「エレ来てる」の試作品をシガーソケットに差して燃圧アップを図った。期待通り排気音が図太くなり、ベビー・ギャング的なパワーを発生する。

試しに純正エアクリーナー・ボックスに戻してみたら、中高回転域はパンチ力が消えうせて、ただ回っているだけの感じになったので、つくづくPOD型フィルターの空気を吸い込む威力に驚いた。すぐに、POD型フィルターに戻したのは言うまでもない。

正直な話、エッセのパワーアップは簡単ではないと感じている。理由は、設計コンセプトが省エネカーだからだ。吸気量を増やす算段をしても、中速トルクは太るが高回転域でのトルクアップに手こずっている。希薄燃焼エンジンのせいで、多量のガソリンを必要とする高域では、ご飯が足らないのだ。高速道路料金所をスタートした時にマークしたのが上記写真の65psだが、料金所から100m位で若干の下り勾配が始まる。従って、完全平坦路なら63ps前後ではなかろうかと思う。風の強い日だったので向かい風の可能性もあるが、その逆もありえる。吸気系とメタルチューニングで約5psUPについての評価はお任せするが、何とか70psオーバーを目指したい。

タコ・メーターの装着を今井氏に頼んだ折、このパワーアップ計画を話したが、希薄燃焼を示す「4星低排出ガス車シール」を指差しながら笑われてしまった。チューニングのプロからすれば、希薄燃焼エンジンで燃料系をいじらずに20%以上のパワーアップが如何に難しいか、パワーが供給する燃料の量に比例するのを熟知しているからだ。チューニング・ショップによるメカ的改造は燃料を増量し、それを如何に燃やすかの算段にすぎない。無改造パワーアップをモットーとする当方は、不可能を可能にすべくパワーアクセレーター、三種混合オイル添加剤、アーシング、燃料添加剤等で、どこまで行けるかチャレンジしてみるつもりだ。



タコ・メーター装着でBeeRacingの今井ちゃんを訪ねた

カスタム純正を真似て、やや左にタコ・メーターをセット!
カスタム・グレードには純正でタコ・メーターが付いているが、エコ・グレードには付いていない。BLITZ製のR-VIT i-Colorでは、反応が遅くて使い物にならない。 BeeRacingの今井ちゃんにお願いして、本格的な80φのタコ・メーターの装着をお願いした。純正タコ・メーターは、エンジン保護の為にややオーバーに表示したり、アイドリングのバラツキを隠して針を安定化する裏技を付加しているらしい。それで、プロがお勧めの物を選んでいただいたので、応答性や視認性はレーシングカー並みになった。

R-VIT i-Colorは、アナログ水温計モードに設定した。吸気温度とか、瞬間燃費も表示できるのでタコ・メーターと並べると、その多様性が生きる。



インテイク・ダクトをバッテリー端子にアース

サイレンサー出口をボディー・アース
エッセのKFエンジンは、自然吸気としては最強のトルクと馬力を誇り、頼もしく感じる振動と共に加速するが、この振動が高回転域ではストレスになる。 カタログ・スペックでは、7200rpmにて最大馬力58psを出すので、高回転に振った設計に思えるが、実際には3000rpm〜4000rpmで太いトルク感があり、低中速回転域を重視したエンジンだ。この振動について、複数の自動車メーカーの技術経験者達に聞いたりもしたが、回転部のバランス取りが悪いのか、材質のせいか、ロング・ストロークにハイ・コンプのせいか、シリンダ・ブロックのアルミによる徹底的な軽量化のせいか(同型エンジン搭載上級車種では、アイドリング防振対策済みエンジン・マウントとオイルパンを剛性の高いアルミ鋳物に換え振動対策をしている)結論が出せなかった。

ところが、排気抵抗を減らそうと思って、マフラーとボディーをパワーアクセレーター・アーシング線で繋いだら、嘘の様に振動が減った。推測にすぎないが、軽量化されたエンジン(たった47kg)に従来通りの重さの排気系を連結しているので、排気の脈動とエンジン、マフラーの固有振動数が共振を起こしていたみたいだ。そんな訳で、アーシングをしてから7000rpmオーバーでもシュンシュン回るエンジンとなった。

POD型フィルターとアルミ・パイプを接続しているラバー・ダクトにパワーアクセレーター70φを装着した。パワーアクセレーター・アーシング線で、パワーアクセレーターとアルミ・パイプをバッテリー・マイナス端子にアーシングしてみた。6000rpm以上のトルク感が明らかに太っているのが感じ取れた。試しに、アーシング線を外してみたら高回転域は、ただ回っている感じになってしまった。再度、アーシング線で繋いだのは言うまでもない。



超軽量アルミ・ホイールを入手!

何と重さは、驚きの3.6kg!
前述した通り、カッコ良いアルミ・ホイールにワイド・タイヤは、純正タイヤ・ホイールに較べて重く、走行抵抗も大きい。それならばと、軽量ホイールがあるか調べていたら、興味深いHPがあった。何でもロシア製らしく10000tプレスで鍛造し、超軽量なのに強度は充分らしい。たまたま、広大の先生もロシア製のホイールを既に持っており、燃費が伸びるとおっしゃっていたのを思い出し、現地のモンテカルロ店に在庫を聞いてもらった。ラッキーな事に、エッセに装着できる14インチ・ホイールが売れ残っており、在庫処分価格で入手する事ができた。

届いたホイールを秤で計量したら、何と3.6kgしかないのに唸ってしまった。これなら、純正テッチン・ホイールに負けないのではなかろうか。市街地走行なら、純正12インチのテッチン・ホイールと韓国製タイヤがベストなのだが、何故ワイド・タイヤにこだわるかと言うと、、、。実は、富士10時間耐久が頭の片隅にあるからだ。無謀にも純正ホイールと韓国製タイヤでと思っていたら、元ダイハツ・モータースポーツ担当の谷野氏から、急なコーナリングではタイヤが外れてしまうと警告された。一昨年は、彼のドライブするエッセがタイト・コーナーでビートをインから抜いた事を考えると、耐久レースだから燃費だけ稼げばとの安易な考えは吹っ飛んでしまった。さて、装着するのが楽しみだが、おってまた報告してみたい。

前述のレアシングF1の重さを計量!

流石に重い約5.9kの重量があった!
ロシアン・ホイールにタイヤを入れ替えるので、レアシングF1からタイヤを外した。ホイール単体で重さを量ったら約5.9kgもあった。これが、1万トンプレスによる鍛造品と鋳造品の重さの違いかと感嘆してしまった。たまたま、当方の住まいのマンションにロシアの外交官も住んでいるので、超軽量鍛造アルミ・ホイールをロシアで生産していないかを聞いたら、今では製品にするよりアルミ原材料として売った方が手間が掛からなくて良いとの答えが返ってきた。現在、ロシア製鍛造ホイールが入手できないのは、とても残念である。



3速で64PSをマーク

シャシーダイナモ・モードの拡大写真
2008年2月11日馬力値の比較厳正を帰す為、ホイールは純正12”スチールと韓国製ハンコック80タイヤを装備のまま、エンジン・オイルに三種混合を添加し、ガソリンはハイオクにBIGオクタン50cc添加と、準備万端で再度パワーチェックに挑んだ。ここで、何と3速にて64PSをマークしてしまったのだが、今までの勘違いに気が付いた。カタログ・データーの58PSが7200rpmにて出るので、現在もこの回転数にて最大馬力が出ると思い込んでいたのだ。良く考えてみれば、吸排気系の効率を改善しているので、ピークパワーはもっと高域に移動している筈だ。パワーチェックでは、7500rpm辺りでシフト・アップしていたので、まだ最大馬力に達していないのだ。

右のシャシーダイナモ・モードの拡大写真で判明するが、最大馬力64PSを3速で計測した時点では、まだ馬力は上昇中であった。旧タイプのパワーメーターは、トルク表示機能が無いのでグラフからトルクを計算すると、7.4kgm/4700rpm〜6.9kgm/6250rpmが出ている(最大トルク・カタログ値6.6kgm/4000rpm)。3速のまま、燃料カットの始まる7800rpmまで引っぱれば、あと数馬力は稼げた計算になる。勿論、4速で7800rpmまでチャレンジすれば、さらに高い馬力をマークする筈だが、それを行うのに充分な直線の長いテスト・コースはない。ワークス・チューンのKFエンジンは、60PS代後半との話だから、市販エンジンで、ほぼワークス並みの馬力が出ているのに大満足だ。馬力競争は程々にして、今後は燃費改善をテーマにすべきかもしれない。

赤線がノーマルのトルク・カーブ、黄色線が上記計測データーのトルク・カーブ
KFエンジンの性能曲線は公表されていないが、K-carspecial誌<2007年12月号>でやっと見つけた。ノーマル仕様と当方のエッセの現在の計測データーを一緒にしたグラフを作り比較してみた。トルクの値からは、自然吸気と過給した場合との中間であった。7500rpmでは6.1kgmまで落ちるので、高回転域にての燃料不足を端的に表している。POD型のエア・フィルターに交換しているものの、無改造でここまで出せればワークス・チューンの好敵手となりうるのではなかろうか。



ロシアン・ホイール+155/50-14インチタイヤの計量

純正鉄ッチン・ホイール+145/80R12インチタイヤでは

レアシングF1の時より2kg以上軽い9.1kg

純正鉄ッチンは、流石に軽い8.1kg
2008年2月15日ロシアン・ホイール+ピレリ・ドラゴン155/50-14インチタイヤの重さと、純正12"スチールと韓国製ハンコック80タイヤの重さを較べてみた。 まだまだ、純正鉄ッチン・ホイールと韓国製タイヤの軽さには適わなかったが、前述のアルミ・ホイールの場合と較べたら満足できる重さではないかと思う。 加速や燃費では、純正ホイール・タイヤには適わないが、高速安定性やコーナリング性能とかも加味するとワイド・タイヤ装着のメリットは出ると思う。まだ、テスト走行をしていないので何とも言えないが、明日にでもテスト・ランをするつもりだ。



ロシアン・ホイール+155/50-14インチタイヤを装着

如何にも足回りに軽そうな感じが出ている
2008年2月16日ロシアン・ホイール+ピレリ・ドラゴン155/50-14インチタイヤを装着してみた。デザイン的にレアシングF1アルミ・ホイール程の精悍さはないが、見た目にも足回りは軽そうである。ロシアン・ホイールが日本で受け入れられなかったのは、そのシンプルなデザインが理由ではなかろうか。軽量化には合理的なデザインだが、凄みが無くて派手好みの御仁には受け入れがたい。純正145/80R12インチタイヤの空気圧は2.2kg/cuが指定なので、タイヤ幅から2kg/cuに落として早朝の都心をテスト・ランしてみたが、レーシング・マシン並みにゴツゴツとした乗り心地になってしまった。勿論、コーナーを高速で簡単に曲がれるが快適さに欠けるので、空気圧を1.8kg/cuに落としてみた。これで乗り心地も硬くなく、直進性は保たれたままで、すこぶる快調である。加速も軽量化ホイールのお陰で、純正と粗同じレベルと言える。欲を言えば、まだ純正タイヤの方が乗り心地の点で快適だが、このままでいま少しテストを続けたい。



エッセのパーキングスペースに何故かコペンが?
2008年3月22日何時も大変にお世話になっているK−carスペシャル誌に、弊社のチューンド・エッセに興味を持っていただき、暫くテスト用にお預けをしています。 それでテスト中、K−carスペシャル誌の110psのコペンをお預かりしている次第です。詳細な試乗レポートは来月発売の5月号を乞うご期待です。 途中で頂いた経過報告では、チューンド・エッセは110psのコペンより速いそうです。



遂に3速で85PSをマーク!

シャシーダイナモ・モードの拡大写真
2008年6月27日その後、さらなるパワーアップ計測が出来ずにいたエッセだが、エンジンの慣らしが終わり、ピストン・クリアランスにも余裕が出たせいか、某軽カー誌取材テスト中に何と3速で85PSをマークしてしまった。これなら、4速で挑戦すれば100PSは狙えるのではないか。ビーレーシングの今井氏が四つ星マークを指差して、それは燃料増量しないと無理だと指摘した限界を突破した訳だ。




ゼム・クリップを利用しての空中放電!
2008年7月17日何時も大変にお世話になっている、元自動車メーカー技術者だった「かふぇ・かくてる」様のブログにて、パワーアクセレーターに空中放電装置を接続したら、大幅な燃費改善があったとのレポートに刺激され、即席で安価な空中放電システムを取り付けました。空中放電の原理は簡単で、静電気は尖った部位から空中に逃げやすい原理を応用したものです。中世の大航海時代では、船のマストの先端から青い光を発する「セント・エルモの火」として不思議がられました。ゼム・クリップの一端を起こして90度間隔で挟んで取り付けてみました。気温の高い状態でも、低速トルクが増している気がしました。今後、マフラーのパワーアクセレーターにも付けてみたいと思っています。
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