<2013/10/3>CVTオイルの交換インターバルは、2万kmごとの交換で良いかと思っていたが専門家の話を聞いて実は驚いた。CVTの潤滑環境程厳しいものはなく、パワーを掛けると簡単に油温が上限に達してしまうらしい。CVTオイルの適切な作動温度は75℃〜80℃だが、夏場の運転では一気に100℃を超えてしまう。そんな訳で一夏が終わったら、CVTオイルを交換するのがベストらしい。現在のCVTは、運転状況を見ながらコンピューターがスチールベルトとプーリーの動力伝達状況を制御しているので、CVTの寿命は昔に比べて格段に延びたのだが、今年の夏の様な想定外な高い気温の日が続く中で運転すると、CVTオイルは簡単に限界温度を超えてしまい、オイルが冷えても粘度が元に戻らず油圧が上がらなくなってしまう。そうするとプーリーでスチール・ベルトを挟む力が弱くなり、滑りの多い状態のまま運転する事になってしまい悪循環に陥る。秋口には来年の夏に備えてCVTオイルを交換すべきなのだが、デフ・オイルにメタルチューニングを添加すると油温がかなり下がるので、CVTオイルにも添加すると心強い味方となる筈だ。


普通CVTと呼ばれる変速システムは、金属プーリーとスチール製のコマを繋いだチェーン状のベルトによって動力が伝達されます(トロイダルCVTは原理構造が異なります)。 ベルトを挟む金属プーリー面は傾斜しており、挟み幅を変える事でプーリーに掛かっているベルトの半径が大きくなったり、小さくなったりして変速比を変えています。

オイルで濡れているプーリーとベルトの摩擦面の摩擦係数は約0.1と小さく、伝達力に対して10倍以上の力でベルトを挟まないと滑ってしまいます。 プーリーが歪む程の圧着力でベルトを挟んで回転する為に、CVTオイルは摩擦と潤滑と言う相反する条件をクリアせねばならない苛酷な状況に置かれています。

CVTの機構がどの位シビアか解る例として、その製作現場があります。CVTの組み立て環境は、通常クリーン・ルームと呼ばれる半導体製作現場と同じレベルの清浄な部屋で行われています。最高の品質管理をしている会社では、空気中に浮遊している0.3ミクロンのホコリが20万個以下/uと言う厳しい環境が決められています。この基準から解る通り、ちょっとした製作上の油断でもトラブルを発生させてしまう程、精密度が要求されるのです。ちなみにトルク・コンバーター方式のATの製作現場では、0.5ミクロンのホコリが20万個以下/uと多少緩くなります。外国製のATの耐久性が無いのは設計や材質が悪いのではなくて、これだけの清潔な環境で作られていない事も考えられますね。

CVTはトルクコンバーター方式のATに比べて、無段変速と言うメリットを持ちながら、常に清浄な潤滑環境が必要なのと、複雑な油圧機構を動かすエネルギーロスやベルトがプーリーに噛む時と、離れる時の大きな摩擦による伝達ロスと発熱と言う短所も持ち合わせている。発明した御本家の欧州では、問題点が克服できずに見捨てられたが、精密加工の得意な日本に於いて実用化され愛用されている(ロータリーエンジン開発の歴史と同じ)。 CVTの開発当初は、一般的な鉱物性ATFがCVTオイルとして使用されていましたが、現在ではより優れたCVT専用オイル(と言っても化学合成油になっただけ)が使用されています。

それでも、大きな摩擦が発生すると言う宿命的な構造により金属粉が発生してCVTオイルに混ざり、プーリーとベルトの摩擦面を荒らしてジャダー現象が起き、ゴトゴトと言う不快な振動が発生しやすくなります。 ジャダーが発生しますと摩擦面の劣化が促進されますので、CVTオイルへの適切なオイル添加剤によるジャダー防止は、伝達効率アップによる燃費改善だけでなく、CVTの有効な保護と寿命延長対策となります。
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